【都市伝説】子門真人版(?)「宇宙戦艦ヤマト」の謎
今回も穴埋め記事ですが、とりあえず『復活篇』公開も近付いてきたので、ヤマトのネタで書いてみましょう。
子門真人版「宇宙戦艦ヤマト」というのは、昔、ささきいさおが正式の歌手に決定する前に子門真人がレコーディングしたという話(何かのインタビュー記事でのささきいさおのコメント)があって、幻の音源として当時から話題になっていたものです。
その後、20世紀末に『松本零士音楽大全』が出た時に歌手不詳のパイロット版「宇宙戦艦ヤマト」というものが収録されたのですが、それは《子門真人版》(と思えるもの)ではなかったので、相変わらず幻の音源だというのが、基本的なところです。
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ここまではWikipediaの関連記事にも載ってる話なので、何もここに書くような話ではありません。(この話題は昔からニフティサーブのヤマト会議室とかでやってた話なので、別にWikipediaからネタを引っ張って来たわけではありません。念のため)
ここまでなら都市伝説というよりはトリビアの類でしょう。
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ところが、いつの頃か忘れたのですが、そのヤマト会議室だと思うけど、右翼の街宣車が子門真人版「宇宙戦艦ヤマト」を流してるのを聴いたことがあるとかいう発言があったわけです。右翼の街宣車と「宇宙戦艦ヤマト」というのは昔から定番の組み合わせみたいなもので、それ自体は珍しくもなんともないのですが、普通ならささきいさおのオリジナル音源を使ってるものだと思うのに、よりによって子門真人版とかいうことになると、そりゃ一大事ですね。
ま、これが昔、コアなファンが知人の日本コロムビア(当時)の社員に内緒で聴かせてもらったとかいう話なら、それなりに信憑性があるものですが、右翼の街宣車がそんな幻の音源を入手して街で垂れ流してるというのは、とても信じることが出来ません。
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自分自身がその右翼の街宣車の流してたのを聴いたわけではありませんが、問題の謎はすぐに判明しました。
結論を言うと、子門真人版「宇宙戦艦ヤマト」じゃなく、子門真人に歌い方が似た歌手のカバーによる「宇宙戦艦ヤマト」だったわけです。
「宇宙戦艦ヤマト」ほどのメジャー曲になるとカバーも枚挙に暇がありません。昔はよくスーパーでワゴンセールやってたようなパチもんカセットテープまで含めたら星の数ほどあるでしょう。
でも、そんなマイナーな音源まで探さなくても良いのです。(話題になった当時)ちゃんとしたメーカーからCDで出ていたのですから。
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「宇宙戦艦ヤマト」のカバー曲というと比較的メジャーなのはビクター音産(現・フライングドッグ)から何度でもリリースされてる古いアニメのオムニバス盤に収録されている藤井健のバージョンですが、何もオムニバス盤でカバー曲を出していたのはビクターだけではありません。
キングレコードから出てた『懐しのテレビ・ラジオ 主題歌 全曲集III』というオムニバスCDの一番最後に「堀 光一路/キング男声合唱団」による「宇宙戦艦ヤマト」が収録されているわけですが、これが実に子門真人に似た歌い方によるカバー曲なんですね。もちろん、CDで新録したものではないから、元の音源は昭和50年代にアナログ盤で出ていたものでしょう。
(1983年頃に発行された『STARCHILD HANDBOOK』を調べてみたけど、そもそもスターチャイルドとは違う部門が出したのか、それともこの手のオムニバス盤は省いたのか、載ってませんでした。ま、このCD自体がスタチャとは別のレーベルですけど)
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堀光一路という歌手は『無敵超人ザンボット3』の主題歌を歌ってた人らしいですが、そのあたりのことはあまり知りません。元々から子門真人に似た歌い方の人だったのか、それとも意図的に子門真人に似せて歌ったのかというのは不明です。
ただ、当時は「およげ!たいやきくん」の爆発的ヒットにあやかろうと、各レコード会社の児童・学芸部門が子門真人に似た歌い方で売ろうとする風潮があっただろうことは容易に想像がつきます。
ま、この堀光一路版「宇宙戦艦ヤマト」もそういう時代の産物なのでしょう。
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ニフティサーブのヤマト会議室でこれ(堀光一路版「宇宙戦艦ヤマト」)の元記事を書いて以来だと思うけど、久しぶりにCDを掘り出して来て聴いてみたけど、出だしはコーラスが被ってるからそうでもないけど、ソロパートに入ると確かに子門真人に似ていますね。
ま、耳の肥えた人なら容易に違いがわかるレベルなんでしょうけど、(とくに右翼の街宣車のスピーカーの割れた音なんかで聴いたなら)素人耳にはまるで子門真人本人が歌ってるように聴こえても無理はありません。
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そういえば、最近はすっかり右翼の街宣車を見掛けなくなりましたね。ああいうのは軍国時代に生きた高齢の人がやってることが多いから、みんな老齢で引退しちゃったんでしょうかね。
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今回のネタ元CDはこれ。古いから中古を探すしかありません。(ちなみに自分の購入目的は『猿の軍団』と『シルバー仮面』だったりするのは内緒)
当該曲は以下のCDにも収録されているようです。(こちらは入手容易かな)
(ただし、Amazonの紹介ページの収録曲情報はでたらめに間違っているみたいなので要注意。試聴リンク先はメーカーのサイトですから、そこの曲情報を信用してください)
カバーといえば、この前(といっても春頃か)、ヤマトが入ってたらどんなCDでも買うというコレクターの知人に紹介して買わせたのが次のもの。(良い子のみんなはマネをしてはいけません)
ハヤテのごとく!ドラマCD2/疾走!白皇学院バスツアーとマリアさんの独り言
ついでなので、『復活篇』関係の新譜でも貼って置きます。
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