Selfconsciousness-岩崎琢 劇伴音楽集- DISC 1
岩崎琢という作曲家は自分にとって鬼門なのか、サントラの類を全然持ってなかったような気がします。それでいて、やってる作品はけっこう見てるんですね。下手すれば川井憲次や田中公平よりもカバー率は高いかもしれません。
名前を最初に見たのは『今、そこにいる僕』あたりからかな。それから『るろうに剣心 星霜編』とか『びんちょうタン』とかでいろいろ見掛けるようになったんですけど、どれも微妙なところでサントラを買うほど夢中になる作品ではなかったとか、そういうのばかりが続いていたようです。
今回、岩崎琢のアニメ音楽のベスト盤が出てきたので、今までの埋め合わせという思いもあって聴いてみました。
2枚組で曲数が多いので2回に分割します。1枚目の収録作品は以下の通りです。
-DISC 1-
『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 追憶編』
01. In Memories "ko・to・wa・ri"
02. Quiet Life
『今、そこにいる僕』
03. Now & Then
04. A Sign Of Hope ~Stand Up For...
『R.O.D -READ OR DIE-』
05. R.O.Dのテーマ ~long Version~
06. 書を愛して狂う者日く、"紙は常に我らと共に"
『Witch Hunter ROBIN』
07. Robin
08. Kyrie
『Get Backers -奪還屋-』
09. Domestic Babylon
10. Gib Mir Dinen Giftstob βzahn
『R.O.D -THE TV-』
11. 影が行く
12. 健康と平和
13. R.O.D -the Tv-のテーマ -i▼香港 Version-
『焼きたて!!ジャぱん』
14. パンタジアの娘
15. 焼きたて!! ジャぱん
『BLACK CAT』
16. TI UCCIDO MA NON MI SODDISFO
『エンジェル・ハート』
17. 虚ろな心
18. 暗闇に見えた夕陽
作品数が多いので、各作品2~3曲ずつってところですか。それでは順番に聴いていきましょう。
まずはOVAの『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 追憶編』から。作品は見たことが無いので、音楽もこれが初めてです。
「In Memories "ko・to・wa・ri"」は幻想的に始まる追憶の曲。徐々にリズムが強くなって来ますが、全体的にレクイエム風の曲ですね。中間部のフルートのソロが切ないです。続くバイオリンのソロも印象的。後半は少し明るくなって魂が救われていくような感じかな。
初めてなのに聴いた記憶があるように思うのですが、『星霜編』でも同じモチーフが使われていたのでしょうか。
「Quiet Life」はストリングスによる安らぎ系の曲。やはり心が救済されていくイメージかな。
次は大地丙太郎監督の意欲作『今、そこにいる僕』から。主人公が巻き込まれてタイムスリップしてしまった未来の話なんですが……ヒロインの一人がレイプされて子供を産むって展開は衝撃的でした。
「Now & Then」はややノスタルジーな雰囲気の曲。どちらかというと後から物語を振り返った視点って感じかな。ストリングスの美しい優雅な曲です。
「A Sign Of Hope ~Stand Up For...」もノスタルジックな雰囲気のピアノが印象的な曲。思春期の切ない思い出とか、もう戻れない遠い過去って感じかな。後半は大きくオーケストラに展開。爽やかな青春ってイメージを奏でています。
倉田英之のライトノベルをアニメ化した『R.O.D -READ OR DIE-』ですが、原作は好きで読んでたけど、このOVA版は以前にチャンネルNECO辺りでやってたのをいつか見ようと保存はしておいたけど、まだ見てないままですね。
「R.O.Dのテーマ ~long Version~」はいかにもスパイアクションとか特殊エージェントものを想起させるスリル&ミステリーなテーマ曲。アダルトなジャズ系バントのサウンドですね。
「書を愛して狂う者日く、"紙は常に我らと共に"」は鉄琴の軽やかな音色が印象的なエレガントな雰囲気のムード音楽風の曲。サックスだかクラリネットだかのジャズっぽいパフォーマンスも印象的です。タイトル的には読子の活躍シーンの曲なのかな。
『Witch Hunter ROBIN』はどこかミステリアスな感じの物語でしたが、割と好きな作品でしたね。
「Robin」はミステリーっぽく淡々とした雰囲気のテーマ曲。OPの映像の影響もあるんでしょうが、霧の中をあてもなく彷徨ってる感じかな。ピアノやベル系のメロディーと小刻みに響くリズムセットがどこか切なさを感じさせます。
「Kyrie」は宿命的なものを感じさせるような男性コーラスの曲。ラストのゆっくりと響くエレギのフレーズが印象に残ります。
『Get Backers -奪還屋-』は主人公の一人が『マクロス7』の熱気バサラにそっくりだったのが印象に残ってます。
「Domestic Babylon」は叙情的なストリングスから始まる曲です。中盤からリズムやブラスが入ってきてアップテンポなってきて、やがて流れるようなフレーズのストリングスを主体に展開していきます。
「Gib Mir Dinen Giftstob βzahn」は断続的に展開していくサスペンス曲。後半は激しくスリリングに盛り上がり、テンションの高いサウンドが展開されます。アクション系の劇伴ならではの醍醐味って感じですね。
『R.O.D -THE TV-』は『R.O.D』のテレビシリーズってことですが、放映されてるのを見たことが無いのでよくわかりません。
「影が行く」は淡々と流れる静かで叙情的な感じの曲。センチメンタルな雰囲気ですが、後半はリズムが入ってスリリングに展開していきます。運命的なものを感じさせるシリアスなイメージですね。
「健康と平和」は淡々としたフレーズが繰り返されるマイナー気味の曲。
「R.O.D -the Tv-のテーマ -i▼香港 Version-」はOVA版のテーマ曲のアレンジバージョンですね。でも、へんに違いを出そうとしてるためか、原曲と比べたらメリハリのキレが中途半端で少しもどかしい感じがします。
『焼きたて!!ジャぱん』は原作の連載を読んでたから、アニメの方はたまに気が向いた時にしか見てませんでしたが、リアクション担当の子安武人の怪演ぶりには楽しませてもらいました。
「パンタジアの娘」ピアノの即興曲のようなイントロに続いて、ヨーロッパ映画のような雰囲気のオシャレで弾むような気分で奏でられる曲です。タイトルからすると月乃のテーマ曲ってところでしょうか。
「焼きたて!! ジャぱん」は少し優雅な昼下がりって感じで、まるで料理番組のテーマ曲のようなイメージです。そのためか、他のテレビ番組に使われているのを聴くのも多いですね。
『BLACK CAT』は原作が好きだったのでアニメもそのまま見てましたが、ラストの急展開には付いていけませんでした。
「TI UCCIDO MA NON MI SODDISFO」は女声コーラスがフィーチャーされた宗教がかったような宿命的な雰囲気の音楽。クライマックスの怒涛の展開を演出するような感じのイメージですが、実際はどうだったのか記憶にありません。
『エンジェル・ハート』は割と最近に見た印象があります。『シティハンター』はあまり好きではなかったけど、この作品の方はついつい見入ってしまいました。
「虚ろな心」は単調なピアノのフレーズに始まり、サックスをメインにした大人っぽいムードを展開させて行く曲。どこかセンチメンタルな感じがするのも特徴。
「暗闇に見えた夕陽」はゆっくりとしたピアノによる穏やかな曲。日常の安らぎとかぬくもりといったところですが、思い浮かぶのは不思議な少女ミキによって救われた海坊主というところでしょうか。
(続きます)
(発売元:アニプレックス SVWC-7542 2008.04.02)
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