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2006.01.15

交響曲『劇場版AIR』〜神話への誘い〜

 『劇場版AIR』のDVD初回限定版スペシャル・エディションの特典として付属していたCDです。
 昨今、サントラ盤が単独発売されずにDVD−BOXの特典としてしか出て来ない作品が多々ありますが、これはそういうものではなく、市販のサントラ盤の収録曲をモチーフに、新規にオーケストラ曲としてレコーディングされたものです。音声ドラマやキャラクターソングの入った新録CDが特典に付くことは多いですが、オーケストラ曲が付くってことは珍しい気がします。
 いくら日本より人件費の安い東欧の楽団で一発録りしたとしても、音声ドラマやキャラクターソングなどよりは相当に予算がかかると思いますが、DVDの売り上げで採算取れるんでしょうかねぇ? いや、そのぶん、1枚物のDVDより割増価格になってることも確かですけど……

 オーケストラアレンジは野見祐二。『耳をすませば』や『猫の恩返し』、NHKの『火の鳥』等の音楽を手がけた人ですね。『耳をすませば』の爽やかな感じの音楽が印象に残っています。
 演奏はチェコ・フィルハーモニー管弦楽団。野見祐二作品の多くを手掛けている楽団です。
 作品の構成はオーソドックスな4楽章の交響曲。4つの楽章それぞれに1〜2個の劇伴モチーフを用いて、音楽的に展開されています。アニメ音楽の交響曲化としては申し分ない出来といえるでしょう。
 ただ、難点といえば、こういうオーソドックスな交響曲化にありがちなことですが、モチーフの音楽をそのままストレートにオーケストラで鳴らすというカタルシスが得られないことですね。使用されているモチーフはすべて交響曲の形式に従ってアレンジされていますし、素材のモチーフ以外のオリジナルのフレーズの方が目立っていたり……
 ま、素材のモチーフ自身に馴染みが薄いのが原因ってこともあるんでしょうけど……せめておまけででもフルオーケストラでストレートに演奏した「鳥の詩」が聴きたかったですね。
 もっとも、だからといって素材の曲をそのままストレートに演奏したのを交響曲とか称されても困るのですが。

 作品そのものの出来は悪くは無いので、DVDの特典なんかで多くの人の耳に触れないまま埋もれてしまうのはもったいない気がします。やっぱり単独商品として出してもらわないと……特典CDだけのためにバカ高いDVDのセットをそうそう買えませんから。

(非売品:フロンティアワークス AIR-0005 2005.--.--)

劇場版 AIR スペシャル・エディション (初回限定版)
劇場版 AIR スペシャル・エディション (初回限定版)

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