蒼穹のファフナー BGM&ドラマアルバム I/II
なぜか今頃サントラを聴いてるわけですが、昨年の後半、颯爽と登場してアニメ音楽ファンの耳を堪能させてくれたのが『蒼穹のファフナー』でした。
かつてアニメの人気作品といえばSF、SFアニメの音楽といえば壮大なオーケストラ曲という公式みたいなものがあったのですが、それも昔のこと。昨今では本格的にSFを標榜した作品も少なければ、生楽器をふんだんに用いたオーケストラ曲がTVアニメの音楽に使われることも珍しくなってきました。
そんな中で現れたこの『蒼穹のファフナー』は本格的にシンフォニックなサウンドを奏でる、直球勝負の音楽を携えた作品でした。
音楽は斉藤恒芳。この作品の前に名前を見かけたのは『天地無用! in LOVE2 遥かなる想い』や『闇の末裔』、『朝霧の巫女』といったところで、あまり本格的なシンフォニーを書く人だというイメージは無かったのですが、ただ『朝霧の巫女』のサントラで1曲、シンフォニックにアレンジされたテーマ曲があったのが印象に残っていました。
演奏はワルシャワフィル。90年代以降、映画音楽を手掛けることが多くなったロシア・東欧のオーケストラの代表格で、天野正道や大島ミチルによるアニメ作品の音楽も多く手がけているところですね。
サントラの方は1曲目からゾクゾクさせてくれるシンフォニーサウンド。どの曲もオーケストラを活かした本格的な作りの曲で、TVアニメのサントラで留めてしまってるのが本当にもったいないところです。
この作品はなんか人間のドラマの部分とかにも魂に響いてくるような音楽を使ってるわけですが、その中でも聴き所はやはりファフナーの戦闘シーンの音楽ですね。
スローテンポで奏でられるメインテーマから始まり、緊迫感にあふれたファフナーの出撃シーンを描く「序章−はじまり−」(M3)
フェスティムの侵攻に対し、ファフナー部隊のスピーディーな展開とスリリングな戦いの序盤を飾る「ナイトヘーレ開門」(M10)
不屈に立ち上がり、最後は勝利をつかんでいく一騎のマークエルフを奏でる「ファフナー−誓い−」(M2)
そしてシリーズ後半の人類存亡をかけた総力戦に掛かってくる重厚さを増した「戦闘」(M9)、「マークザイン」(NM13)、そして最後の「蒼穹作戦」(NM12)
また、そんな勇ましい音楽以外にも、シリーズ序盤で翔子の最後のシーンに使われた物悲しいピアノコンチェルト風の「翔子−SHOKO−」(M7)も、この作品の音楽の特徴を物語ってる曲でしょう。
「偽りの楽園」(M4)なんて付いてるけど、こういう平和でのどかな曲も心洗われる存在です。これを発展させた「幸福な刻」(NM16)というのも聴き逃せません。
残念なのは、あくまでTVアニメのBGMなので、ここの曲の尺が物足りないというところですね。せっかくのワルシャワフィルなんだから、とくにM2、M3で用いられているファフナーの勇壮なテーマモチーフなんかもうちょっとバリエーションを広げた編曲で堪能したいところです。
あと、ドラマCDは要らないから、抱き合わせで売るのはやめて欲しいです。
(発売:キングレコード KICA-660〜661 2004.10.27)
(発売:キングレコード KICA-687〜688 2005.02.23)
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